ゲラが届く

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2021.06.30

今度、有志舎から出る新著『存在の歴史学』のゲラが届いていた。今日(日を跨いだから昨日だ)は朝からリモート講義もふくめ、一日講義で埋まっていて、疲れて酒を飲んで帰ってきたが、ゲラが届いていて、身が引き締まっている。自分の言葉が形になると、それなりに緊張する。坪内逍遥にいわせれば、それこそ言文一致、ということになる。

ひとが指摘していないことだが、坪内逍遥や二葉亭四迷が旧尾張藩出身だったことに意味を認めていいと思っている。つまり、上方と江戸のあいだで、純文学が産声をあげたわけだ。尾張は純文学発祥の地、ということになる。ちなみにいえば、自由民権運動の首領、板垣退助を岐阜に襲ったのも、尾張藩出身の相原尚褧である。島崎藤村を出した木曽も尾張藩の管轄だから、尾張はかなりの役割をはたしている。明治維新・自由民権運動から純文学へいたる地勢学。

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