コロナ禍はつづく

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2020.04.21

コロナ禍はつづく。極端な自粛が生じつつある。政府はひとまず、全住民に一〇万円、配ることを決めた。たいへんなことだ。一度で済めばいいが、長引けば、二度・三度、必要になろう。疫病の恐ろしさを痛感している。怖いのはウイルスではない。行動の予測不可能な人間だ。

昨年書いた国家論を思い返す日々である。国家の根源を、人間の存在論的不安に見据えたものだ。ハイデガーよりも、シェストフの影響のもとで書いた。なにが正しいかはわからない。正義がウイルスの変異と同じ速度で日々、変化している、そんな状況だ。国家とはなにか、大きな問いを、この禍は提供している。学者としてはよい機会だが、正直、この自粛の雰囲気に、自分はもう音を上げそうである。街のそこかしこにある、どこかに入るたびに手をかける必要のあるドアノブを触れることにさえためらいがある。というか、ためらっている自分にうんざりする。それが重なって、苦しい。はやくこの状況が落ち着くのを祈る日々である。

学生の顔を見られないなか、みたび、講義を動画にしてアップしてみた。正しいことなのか、これもよくわからない。

また、レジュメも同様にアップしている。こちらも適宜参照してほしい。

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