祇園祭

diary
2022.07.20

美容院に行った帰りに、今日が宵山だったことを思い出して、祇園祭をすこし覗く。すごい熱気、人、人、人。

御池から烏丸通を四条通に向かって歩くと、交差点が人だかりでとんでもないことになっている。疫病以来、こういうことを経験しなくなっていたから新鮮だ。この暑さのなか、汗ばんだ肌が触れ合うのだから不快なはずだが、悪くない。むしろ祭りの雰囲気に心がはずむ。

一昨年の疫病や、『存在の歴史学』執筆に必要があって、すこし祇園祭について勉強した。それもあってか、なかなか感慨深い。心からいい祭りだと思える。

応仁の乱以後、天皇や幕府ではなく町衆の力で復興を遂げた祇園祭について、先行研究はこうなっている。

❶ 民衆の自治精神発露(マルクス主義的評価)。
 ❷ 自治精神ではなく疫病への恐れ(ポストマルクス的評価)。

学界はどこをみてもそんな感じだが、読者はどう考える? 若い、若い、未来の研究者は。

1 Comment

  • Riz

    2022年7月26日(火) at 18:58:20 [E-MAIL] _

    はじめまして。いつも勝手にお世話になっております。

    歴史とは、何か。死の足跡をなぞることでしょうか。でも私が先生の授業をとおして印象深く感じたのは、沈黙によって表されるものはときに雄弁にも優るということです。歴史の表舞台からこぼれ落ちた陰の存在が再評価される際に、後世の存在者の想像力によって照らし出される輪郭も、あるいはそのように輝きを放つのではないかと思います。

    学生でもない「もぐり」で歴史にも疎いので稚拙な感想しか書けませんが、ほとんど学んでこなかった近現代史に触れることができて楽しかったです。ありがとうございました。

    それでは、暑さ厳しい折、ご自愛のほど切にお祈りいたします。

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