自然と戦わないこと

fragment
2024.10.02

今年の夏は暑かった。壁のように暑かった。10月でも、まだ夏か、というような気温がつづいている。温暖化、というわけだが、自分は自然と戦おうとは思わない。仮にこの温暖化を人間がもたらしていることを認めたとしても、この人間は《無意識の人間》である。無意識の人間に意識の人間は勝てない。われわれが自然に勝てないのと同じである。自然が夏をこのように長引かせているので、今年の夏はもうそういうものなのである。むしろ、自然と戦って勝てると思う傲慢——ヒュブリスと自分は戦う。いままですべての季節を愛してきた。どんな夏であれ、自分はこの夏を愛する。

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